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中米両国が共にグローバルな責任を負うべき

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トランプ米大統領はホワイトハウスで4日、第9ラウンドの中米経済貿易ハイレベル協議をワシントンで進めている中米全面経済対話の中国側リーダーである劉鶴中国共産党中央政治局委員兼国務院副総理と会談した際に、双方のチームが早期に全面的で歴史的な合意を得てほしいとの希望を示した。トランプ大統領は、米中の合意は両国に有益であるだけでなく全世界にも有益との考えを示し、「CRI時評」が論じた「グローバルな責任」に関連する質問を受けた際には「グローバルな責任」という問題提起はとても良い、米中両国には確かに、世界に対して担う責任がある、と述べた。  中国の習近平国家主席がこれまでに、多くの場で「中米両国は世界の平和と繁栄を促進する上で、共に重要な責任を持っている」と述べた。習主席は今回も、劉鶴副総理を通してトランプ大統領に伝えたメッセージの中で、現在の情勢下で、中米関係の健全で安定な発展は両国民の利益につながり、世界各国の人々の利益にもつながる。中米双方が戦略的リーダーシップを発揮することが特に必要だと強調した。この点から見て、トランプ大統領が「グローバルな責任」に言及したことは、習主席の言葉に応じたものとして、期待できる。 【CRI時評】中米両国が共にグローバルな責任を負うべき  実際のところ、世界は長期にわたって経験してこなかった大変革という現実に直面しており、人々はこぞって、米中両国という国際影響力を持つ大国に対して、両国が共に三つの重大な「グローバルな責任」を担うことを期待している。  三つの「グローバルな責任」の第一としてはまず、発展に対する責任がある。現在の世界ではやはり、「発展」が第一の責務だ。経済成長が新たなエネルギーを必要としているだけでなく、発展には恩恵のバランスと貧富の格差の解消が必要だ。中米両国は世界の二大経済体であり、世界が「発展の赤字」を乗り越えることの先頭に立つという、辞すことが許されない「グローバルな責任」を持っている。しかしながら、昨年以来続いている中米両国の貿易摩擦は世界経済の成長を鈍化させ、多くの国際組織が世界経済の見通しを下方修正した。世界貿易機関(WTO)は今年の貿易成長率予想を以前の3.7%から2.6%に引き下げた。このような状況にあって、中米両国が互恵とウィンウィンの貿易合意を達成できれば、世界の先行きに対する信頼を奮い立たせ、発展に貢献することは間違いない。  「グローバルな責任」の第二としては、平和に対する責任がある。人類は現在もさまざまな試練に直面しており、ホットスポットとなった地域は揺れ動きつづけ、テロリズムも蔓延しており、非伝統的安全保障への脅威が増大している。中米両国は共に国連安保理常任理事国として、世界の「平和の赤字」を解消し、より多くの確実性と安定性をもたらす責任を持つ。中国は最近、フェンタニル類すべてを5月1日から管制物質にすると宣言した。トランプ大統領は劉副総理と会談した際、中国側のこの決定に感謝し、米中薬物取締協力に重要な意義を持つとの考えを示した。「グローバルな責任」の第三とは、ガバナンスの責任だ。近年来、一国主義、保護主義、ポピュリズムが台頭し、第二次世界大戦後に築かれたグローバルガバナンスの体系は未曽有の衝撃に直面している。WTOを例にすれば、多くの国と地域が改革の提案を提出しており、中米両国もそれぞれの意見を持っている。しかし、WTO改革は最終的にメンバーの協議により実施することが必要で、共同で「ガバナンスの赤字」を解消することで多国間貿易体制を維持し、途上国メンバーの発展の利益を確保し、グローバルガバナンス体系の不断の改善を推進せねばならない。  第9ラウンドを迎えた中米経済貿易ハイレベル協議で、最も重要なことはやはり、相違点のコントロールと協力・ウィンウィン分野の掘り起こしだ。これは、両国民の根本的な利益に合致するだけでなく、中米という二大国が「グローバルな責任」を全うすることでもある。(CRI論説員 盛玉紅)CRI


編集:中国社会科学院法学研究所、国際法研究所
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