スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で24日、国際貿易に関する分科会が開かれました。世界貿易機関(WTO)のロベルト・アゼベド事務局長、欧州委員会のセシリア・マルムストローム貿易担当委員を含む出席者らは、保護貿易主義が国際貿易に打撃を与えることに懸念を示しました。
WTOのアゼベド事務局長は発言の中で、民族主義的な指導者を批判して「自国の問題を他国のせいにし、保護貿易主義といった『粗末な手段』での問題解決を図っている」とした上で、「グローバルな貿易システムが崩壊すれば、世界は『暗黒時代』に陥ってしまうだろう」と警告しました。
また、欧州委員会のマルムストローム委員は「自由貿易の勢いは止まらない。トランプ大統領の米政府は2017年に環太平洋経済協力パートナーシップ(TPP)から離脱したが、他の国は依然として同区域における貿易協定(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定=CPTPP)に力を入れている。欧州連合(EU)は多国間自由貿易システムを揺るぎなく支持する」との立場を示しました。(怡康、謙)
2019-01-25 CRI